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歯周病の人は高血圧に注意!

2021.05.03

 『歯周病と高血圧は関係があるの?』

(2021年5月3日)

こんにちは。安城市の神谷歯科医院院長の神谷繁彦です。

私は朝起きてすぐ、新聞、そのほかの記事に目を通します。

最近、そこで目についたのが次に記事です。

「重度の歯周病がある人は、高血圧の発症リスクが大幅に高くなる可能性がある」

高血圧になりたくなければ、とりあえずは歯周病の予防が必要なようです。

そのためには毎日の歯磨きを忘れてはいけません。

 

これについては下記の研究結果があります。

英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)イーストマン歯科研究所のFrancesco D’Aiuto氏らの研究によると、重度の歯周病がある人は、高血圧の発症リスクが大幅に高くなる可能性があることが分かってきました。

これは重度の歯周病のある成人250人(歯周病群)と、歯周病のない250人(対象群)を調べたところ、収縮期血圧が140mmHg以上の人の割合は、歯周病群が14%、対照群7%と、2倍の差が見られたとのことです。

また、収縮期血圧/拡張期血圧が130/80mmHg以上の場合を高血圧と定義すると、歯周病群の約50%、対照群の約42%がこれに該当したということです。

血圧について影響を与え得る因子(年齢、性別、BMI、喫煙・運動習慣、人種/民族、心血管疾患家族歴など)を調整した後でも、歯周病群は対照群に比べて、収縮期血圧が3.36mmHg、拡張期血圧が2.16mmHg有意に高かったということです。。

さらに、コレステロールについて、歯周病群は対照群に比較して、血糖値、LDL(悪玉)コレステロール、炎症レベル(高感度CRP、白血球数)が高く、HDL(善玉)コレステロールは低いこともわかりました。

これについて、両者の因果関係に言及することはできないものの、歯周病の予防と治療は、全身の慢性炎症を抑制し、血管内皮機能を改善するための費用対効果の高い手段である可能性がありそうです。

 

いかがでしょうか。

我々歯科医は1日最低2は歯磨きを勧めております。

それが歯周病の予防につながることは言うまでもありませんが、その先に高血圧が関与していることまでは皆さんきっと思い付かなかったと思います。

特に高血圧は自覚症状がほとんどないため、患者の多くが心血管疾患ハイリスク状態であることに気付いていないことが多く、ましてや歯周病が絡んでいるとは全く思わなかったのではないでしょうか。

全身の健康状態を良好にするための手段の一つちして歯周病予防ができればと思います。