奥歯がボロボロだけど、治すのがめんどくさい！

奥歯があると食べ物がおいしく感じるの？

こんにちは。安城市の神谷歯科医院院長の神谷繁彦です。

先日、テレビを見ていたら、歯を入れたらこんなに違う！という場面に出会いました。

　10月3日放送した「ロンドンハーツ」で、「錦鯉」長谷川雅紀さんが自身の歯がなくなった過程を説明していました。

当初は奥歯がむし歯になったが、お金もなくて歯医者に行けず、痛み止めの塗り薬でごまかしていたそうです。

その後、歯医者に診てもらいましたが、その歯は結局治療ができないということで抜歯になりました。

食事は、軟骨の唐揚げなど固いものは食べられず、ステーキは小さく切って食べるなど苦労が続いたそうです。

　そして10月10日の放送でこれまでなかった奥歯を17年ぶりに入れ、新しく入った奥歯を披露しました。

入ったのは奥歯８本、すべてインプラントでした。この日、初めてお披露目する場となりました。

食事もおいしく感じるとのこと、又細かく切って食べていたステーキもみなと同じぐらいに切っておいしく食事をしていました。

かかった費用は510万6200円との事でしたが、それ以上にお金をかけた価値があるようでした。

　前歯がなくなると、見栄えに大きな影響がありますので皆さんすぐに治すかと思います。

ところが奥歯、特に大臼歯は大きな口を開けなければ目立ちませんので、時間的、金銭的に余裕がないとなかなか治そうとしない、または治そうと思っても他のことを優先してしまいがちになるのではないでしょうか？

　しかし、食事は文化です。奥歯でものが噛めなければ食事はおいしくありません。

臼歯には食べ物をこなす役割があるので、これがないと食べ物はほぼ丸のみになってしまいます。

よくものをかめば食事はおいしく、また楽しいものです。

奥歯を入れることのメリットは次のようなもことがあります。

１，入れ歯のような痛みや違和感がない

奥歯がなくなった時の歯の入れ方には入れ歯（義歯）の方法があります。

しかし、義歯は歯ぐきや健康な歯（ばねをかけている歯）に負担がかかって痛くなることがあります。

食べ物を噛む際、前歯や犬歯と違って奥歯には大きな力がかかるため、入れ歯が合っていない場合、強く噛むと入れ歯が歯ぐきにあたって痛みを感じることがあります。

奥歯のかみ合わせを回復することで、ものがよく噛めるようになるのです。

２，発音しやすくなる

奥歯がないと、そこから息が漏れるせいで、「き」「し」「ち」などのイ段の発音がうまくできない場合があります。また、入れ歯が合わないと、話している最中にずれたり外れたりすることがありますが、奥歯が入ることで会話中のストレスが軽減されます。

３，骨吸収の進行を抑える

ヒトの骨は骨代謝によって吸収と再生を繰り返し、新しい組織へと生まれ変わります。

骨に刺激が伝わらない場合、骨吸収が進んでしまいますが、奥歯でものをしっかり噛むことにより、刺激が骨に伝わって骨吸収が抑えられます。

４，噛み合わせのバランスが整う

奥歯がないと、歯に加わる力が偏るために噛み合わせのバランスが崩れてしまいます。

それにより、肩こりや頭痛などが引き起こされるほか、顔貌の歪みが生じることがあります。奥歯を入れることで、噛み合わせを調整することで、体全体の左右のバランスが整います。

奥歯の入れ方は欠け方が少ないとブリッジ（橋渡しの歯）の方法もあります。

欠け方が大きいと入れ歯かインプラントになります。

いかがでしょうか。

奥歯がボロボロになっている皆さん、是非とも奥歯を治しておいしくものを食べてみてください。