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歯ぎしりとは?本人は気が付かない!

2023.03.27

歯ぎしりなんて私はやっていないぞ!

歯医者に行ったら歯ぎしりしているのではと聞かれた!

 

こんにちは。安城市の神谷歯科医院院長の神谷繁彦です。

皆さん、歯ぎしりや噛みしめの癖はありませんか?

そう聞くと9割以上の方が「やっていない」と答えます。

しかし、我々歯科医、または歯科衛生士が患者さんのお口の中を診てみると、時々はが極端にすり減った方を見かけることがあります。

それが歯ぎしりをやっている証拠なのです。

 

歯ぎしりはたいてい睡眠中に行っていることが多いのです。

それで患者さんにお聞きします。「隣で寝ている人に歯ぎしりをやっているかいわれたことがありますか」と。

残念ながら気が付かない人は一人で寝ていることが多いようです。

私の意見では、やはり隣にだれか寝ている人がいるほうがいいかなと思いますが。(歯ぎしり以外の意味でも)

 

さて本題に戻ります。

睡眠中に歯ぎしりを起こしてしまう日本人の割合は5~15%と言われており、決して珍しいものではありません。

睡眠中の歯ぎしりは、前述のように自ら気づくのが難しいため、知らず知らずのうちに、習慣的に行っていることも珍しくありません。

歯ぎしりには、上下の歯を強く噛み合わせて左右に擦り合わせギリギリ・キリキリと音がする「グライディング」と、音をほとんど立てず奥歯を強く噛みしめる「クレンチング」、そして上下の歯を小刻みにカチカチ噛み合わせる「タッピング」の3つのタイプがあります。

ではなぜ歯ぎしりが起きるのでしょう?

実は歯ぎしりが起こるメカニズムについては完全に明らかにはなっていません。

ただ、大きく考えられる要素、原因として、噛み合わせの悪さ、遺伝、飲酒、喫煙、逆流性食道炎や睡眠時無呼吸症候群などの疾患、抗うつ剤の服用、ストレスなどが考えられています。

そのなかでもストレスが原因とおもわれる症例が多いようです。

つまり、歯ぎしりでストレスを発散していると考えられています。

このことを証明する、興味深いマウス実験があります。

マウスを仰向けにして動けない状態で固定し続けると、ストレスにより100%のマウスが胃潰瘍になったのです。

それで、人の口に木片を噛ませて、食いしばりができるようにしたマウスを同様の状態にすると、胃潰瘍になったのは66.7%だったということです。

ストレスを受けた心身を守るためまたは発散するために、歯ぎしりを行っているとも考えられるのです。

 

歯ぎしりがストレス解消になっているとはいえ、やり過ぎはやはりよくありません。

通常、食事をするときの噛む力は軟らかい現代食では1kgほどcですが、歯ぎしりで食いしばる時にかかる力は体重の約2倍にもなるのです。

これは、歯でクルミを割ることができる力に相当する力といわれますので、身体への負担は大きいのです。

噛み続けることで顎や頭の筋肉を酷使するため、顎の痛みやだるさに加え、偏頭痛や肩こり、目の奥まで痛みが起こり、顎の関節症にまで発展してしまうこともあります。

また、強く歯を擦り合わせたり食いしばったりすると、摩耗して折れたり、さらには歯が揺らされることで、歯周病が悪化したりする可能性も大きいのです。

生理学的に歯どのようでしょうか?

歯ぎしりをしやすいのはどのような人なのかというと、まずは、眠りの浅い人が挙げられます。

歯ぎしりは、眠りが浅くなっているレム睡眠時に起こることが多いのです。

また、睡眠時無呼吸症候群や胃酸が食道に逆流する逆流性食道炎にかかっている人は深く眠ることができず、歯ぎしりをしやすいけいこうがあります。

性格的には、競争心が強い人、いつも時間に追われている人、目的を達成するためにとことんやろうとする人、ストレス発散がうまくできない人などが、歯ぎしりをしやすいようです。

 

 

いかがでしょうか。

心身の疲れやストレスが、強い歯ぎしりとして出てしまわないように、少し休んだり息抜きをしたりするといいでしょう。

また、過度な飲酒や喫煙を控えるなど、規則正しい生活を送るように今一度、生活習慣を見直すことも必要かもしれません。

また、どうしても歯ぎしりが治らない場合はマウスピースを作成したり、歯を削ったり、歯を矯正したりと、歯ぎしりの治療をしてくれるほうほうもあります。

気になることがあれば、なるべく早く診察を受けるようにしましょう。

マウスピース(歯ぎしり防止装置)については次回にお話ししようと思います。