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ポビドンヨード(イソジン)でコロナ対策?

2020.08.06

こんちにちは。安城市の神谷歯科医院、院長の神谷繁彦です。

今日、吉村大阪府知事が殺菌効果のあるポビドンヨードうがい薬で、新型コロナウイルス(COVID-19)への感染が少しでも抑えることが期待できると述べられました。

当歯科医院では、日頃からポビドンヨード(イソジン)にてうがいを勧めています。

そのポビドンヨードとはいったいどんな消毒薬なのでしょうか?

今回は、ポビドンヨードについてお話しします。

 

ポビドンヨードは歯科にて頻繁に使用される薬です。主にヨウ素とポリビニルピロリドン(ポビドン)との化合物で構成された消毒液です。ポビドンヨードの茶色成分(ヨウ素)が殺菌効果をもたらします。

医療現場では、手指の消毒、傷口、特に歯科では口の中の傷や炎症などに対して消毒などの目的で用いられます。また日常では、うがい薬によく用いられています。

その殺菌力については以下の通りです。

ポビドンヨードの殺菌効果は、主にヨウ素によるもので、一般細菌だけではなく、カビ菌や、HIVなど一部のウイルスにも殺菌力を示します。殺菌力はかなり強いものです。ただ、ヨウ素単体では刺激が強すぎるので、ポリビニルピロリドンという高分子化合物に溶かして使用されます。注意することは甲状腺に影響がある場合があるということ、時にアレルギーを持っておられる方がいらっしゃるということでしょう。

 

そして、この薬の今回のコロナウイルス(COVID-19)に対する効果についてです。

今回の吉村知事のお話では、大阪府の宿泊療養施設の療養患者41人を対象に14回、「ポビドンヨード」によるうがいを実施したところ、ウイルス陽性率の低下が認められたという事でした。ただ、これは新型コロナウイルスに対しては比較するものの種類や数が乏しいこともあり、学会などではまだ完全に効果があるとは認めがたいところもあるようです。これからの詳細な研究結果に期待したいところです。

個人的な意見にはなりますが、新型コロナウイルスはヨウ素に少し弱いところがありそうで、唾液中のコロナウイルスは、かなり減少するようです。また、うがいでは薄まるからという意見もあり、万全な感染予防とは言い切れない面もあるようです。

私は、以下理由が考えられると思います。

1.自分の口腔内は殺菌されるが、外から入ってくるウイルスには効果は少ない

2.うがい薬だけでは、自己免疫力は高まらない

3.うがいする行為に意味があり、薬の効能はあまり関係性が無い可能性がある

前に書いたようにしっかりしたデータが出ていないので、分からない部分が多々あります。

うがいだけではウイルス全てを除去する事はできませんが、他人に感染させる事は減少するかもしれません。

また肺炎予防には、口腔ケアが重要だと言われています。

疾患の予防にうがいも重要ですが、口腔ケアを行い、口腔内の細菌やウイルスを減らして体内への侵入を予防する事が必要であると考えます。

最近歯科医院に通っていなく、定期健診を受診されていない方はもいると思います。

時節柄足を運びにくい面もあるかもしれませんが、この機会に受診して口腔内のクリーニングを行ってみてはいかがでしょうか?